レイティングシステム
「〇〇指定」という言葉、よく耳にしませんか!?現在話題となっている、劇場版『鬼滅の刃-無限列車編』はPG12指定となっています。
「12は年齢の事よね?」と予想がつくのですが、ではPGって何なのでしょう?子どもたちと安心して映画を楽しむために、今一度確認してみましょう!
レイティングシステムって何?
この「〇〇指定」という区分は、▶映画倫理機構(映倫)という機関が、
映画が観客や社会に与える影響の大きさを自覚し、法や社会倫理に反し、とりわけ未成年者の観覧につき問題を生じうる映画については社会通念と映画倫理諸規程に従って、自主的に審査 (引用元:▶映画倫理機構(映倫))
して決定されており、この区分けをレイティングシステムと呼ぶそう。
レイティングシステムの区分
種類は以下の4区分:
G (General Audience) | 年齢にかかわらず誰でも閲覧可能 |
---|---|
PG12 (Parental Guidance) | 12歳未満の年少者の観覧には、親又は保護者の助言・指導が必要 |
R15+ (Restricted 15+) | 閲覧制限15歳以上(15歳未満は観覧禁止) |
R18+ (Restricted 18+) | 閲覧制限18歳以上(18歳未満は観覧禁止) |
(▶映倫「映画4区分の概要」を元に作成)
映倫のツイッターを見ると、どの映画がどの区分にカテゴライズされたのかがひたすらツイートされています。区分がG以外の作品には、なぜその区分になったのかの簡単な説明も付けてくれています!
「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」
簡潔な刀剣による殺傷・出血の描写がみられ【PG12】区分に指定します。※【PG12】親または保護者の助言・指導があれば12歳未満の年少者でもご覧になれます。
— 映倫 (@EIRIN_JP) October 12, 2020
違反したらどうなるの?罰則はある?
映画倫理機構(映倫)は、
表現の自由を護り、青少年の健全な育成を目的として映画界が自主的に設立した第三者機関 (引用元:▶映画倫理機構(映倫))
で、このレイティングシステムは映倫が”自主的に審査”して決定しているものなので、R15+指定の作品を15歳未満にもかかわらず閲覧してしまった場合や、映画館が15歳未満と認識せずにうっかり閲覧させてしまった場合でも、特に罰則規定は設けられていないそうです。
ただし、入館時に年齢を偽って閲覧する等の行為は、閲覧者と映画館の間で問題となりそうですね。身分証を改ざんした場合には、公文書偽造等とみなされる場合もありそうです。
PG12の「親又は保護者の助言・指導」とは?
映倫によるPG12の説明を見ると、
「12歳未満の年少者の観覧には、親又は保護者の助言・指導が必要」
とのことなので、12歳未満の子どもたちが観覧すること自体は問題が無い様です。
また、PG12作品を観覧する際、親や保護者が必ず同伴しなければならない等の記述も見つける事は出来ませんでした。ある程度の年齢になれば、お友達と映画館でPG12作品を観覧することも可能なようです。
ただし、その観覧には親又は保護者の助言・指導が必要とのこと。この「親又は保護者の助言・指導」を行うにはどうしたら良いのでしょう?
▶映倫ウェブサイト内の「映画4区分の概要」を確認すると、PG12に関し以下の様な詳細説明があります。
この区分の映画で表現される主題又は題材とその取り扱い方は、刺激的で小学
生の観覧には不適切な内容も一部含まれている。一般的に幼児・小学校低学年の
観覧には不向きで、高学年の場合でも成長過程、知識、成熟度には個人差がみら
れることから、親又は保護者の助言・指導に期待する区分である。
(引用:▶映倫「映画4区分の概要」)
- 一般的に幼児・小学校低学年の観覧には基本的に不向きな作品が多い
- 高学年の場合でも、その子を熟知している親や保護者が、その子に合わせて助言し、最終的に観覧させるかどうかを判断する必要がある
ということなのでしょう。
性格的に怖がりな子、映像作品と現実の区別がつかない子、残虐シーンが苦手、トラウマがある等、年齢だけでは判別できない、その子の特性があるかと思います。
それを理解している保護者が、観覧作品がその子にとって良い影響をもたらすものなのか?逆に悪影響となってしまう可能性は無いか?よく考えて判断する必要がありそうです。
アニメの『鬼滅の刃』自体を観たことがなかったので、そのうちムスコが「僕も観てみたい!」と言い出すことも考慮し調べてみたら、Amazon プライムビデオ でアニメを一通り観覧することが可能でした!
まず親である私が観てみたところ、「元々怖がりで鬼さん嫌いなムスコには、まだちょっと早いかな」というのが正直なところ・・・
(最近「死ぬ」という概念を理解し始め、少し混乱している様子も見られたので、生死もテーマの一部となっている『鬼滅の刃』は、もう少しお兄ちゃんになってから観て欲しいなと思っています。)
ただ、幼稚園でブームになっているゆえ、すべてをシャットアウトするのは難しそうなので、グッズ等を通してキャラクターに慣れ親しむ程度は問題無いかなと考えています。
私は物語の先が気になって仕方なくなっていますので(笑)、プライムビデオで最終話まで観てみたいなともくろんでいます!
子どもだけで映画館へ行くのはOK? 各映画館の対応
PG指定作品に限らず、そもそも子どもだけで映画館へ行くのはOKなのでしょうか?いくつかの映画館の対応についてまとめましたので、参考になればと思います!
松竹マルチプレックスシアターズ
ピカデリー・MOVIX・東劇・神戸国際松竹などの映画館を運営する▶松竹マルチプレックスシアターズの「よくあるご質問」ページによると、
安全面からできるだけ保護者の方同伴のご鑑賞をお願いいたしております
(参考:▶松竹マルチプレックスシアターズ 「よくあるご質問」)
と記載があります。
イオンシネマ
また、全国に90以上の映画館を展開する▶イオンシネマの「よくあるご質問」ページによると、「Q.こどもだけで鑑賞できますか?」という問いに対し、
はい、できます。
※劇場が所在している地方公共団体が定める条例等により、お子さまだけではご鑑賞いただけない時間帯がございます(参考:▶イオンシネマ 「よくあるご質問」)
と回答しています。
TOHOシネマズ
こちらも大手映画館の▶TOHOシネマズの「よくあるお問い合わせ」ページを確認すると、
TOHOシネマズでは、小学生以上の方がいらっしゃる場合には、お子様だけでもご鑑賞いただいております。
ただし、小学生以上の方が同伴されない場合、幼児(小学校就学前のお子様)だけでのご鑑賞は安全面を考慮し、お断り申し上げております
(参考:▶TOHOシネマズ 「よくあるお問い合わせ」)
との記載がありました。
ただ、子どもだけの入館がOKとなっている場合でも、都道府県毎に定められた「青少年育成条例」により、子どもだけの外出に制限がある場合もありますので、念のためお住まいの地域の条例を確認されることをお勧めします!